特化則・第2類物質(特別管理物質)
砒素及びその化合物(アルシン及び砒化ガリウムを除く)
生ずるおそれのある疾病の種類:
前眼部障害、皮膚障害(黒皮症、角化症等)、末梢神経障害(下肢神経炎等)、気道障害、肺がん、皮膚がん、鼻中隔穿孔、肝障害、腎障害、消化器系障害、血液系障害、生殖毒性のおそれの疑い。
その症状:
眼の痛み、流涙、結膜充血、皮膚炎、皮膚掻痒感(かゆみ)、皮膚発赤、四肢の知覚異常、四肢の運動障害、せき、息切れ、鼻水、鼻閉、鼻・喉の痛み、口内炎、便秘、皮膚の色素沈着・色素脱失・角化等、皮膚潰瘍、爪及び毛髪の萎縮又は欠損、全身倦怠感、易疲労感、黄疸、血尿、多尿、乏尿、むくみ、腹痛、下痢、嘔吐、食欲不振、顔面蒼白、心悸亢進(動悸)、めまい、ふらつき、体重減少。
取扱い上の注意事項:
作業に必要な量を超えて持ち込まない。容器を開けたままにしない。こぼさない。ラベルの付いた容器にのみ注入する。粉じんが舞い上がるのを避ける。裸火禁止。強酸化剤との接触禁止。高温面との接触禁止。混触危険物との接触禁止。
使用すべき保護具:
作業場(実験室)等に設置の安全衛生関係の設備やその運用状況および当該物質の使用状況や作業内容などに応じて適切な保護具を選択して使用する。
  呼吸器の保護具:緊急時には、呼吸保護具を着用する。
手の保護具:必要に応じて適切な不浸透性の保護手袋を使用する。着用する前に手首部などの締まり具合を確認する。手袋は手から取り外す前に十分に清掃し、換気の良い場所に保管するか使い捨てとする。ポリクロロプレン、ニトリルゴム、ブチルゴム、FKM(フッ素ゴム)、およびポリ塩化ビニルは、未溶解の固形物から保護するための手袋材料として適している。
眼の保護具:必要に応じて安全眼鏡、保護面、安全ゴーグルなどを着用する。
皮膚及び身体の保護具:身体の保護リスクに応じて、不浸透性の適切な防護服または適切な化学防護服を着用する。
応急処置:
共通事項として、直ちに医師へ連絡し、気分が悪い時は医師の診断・手当を受ける。
  吸入した場合:新鮮な空気のある場所に移動して呼吸しやすい姿勢で安静にさせる。呼吸困難な場合は酸素吸入をさせる。意識がない場合は、横向きに安定した姿勢で寝かせ、低体温症から保護する。口をすすぎ、液体を吐き出させる。呼吸に関する症状が現れた場合は医師の診察や手当てを受ける。気道や呼吸器疾患への刺激が発生した場合、できるだけ早く、グルココルチコイド吸入スプレーを吸入する。
皮膚に付着した場合:救助者は自分自身を保護しながら、被災者を危険源から遠ざける。直ちに汚染された衣類を全て脱ぐ。当該物質が皮膚に付着した部分を流水またはシャワーで洗い流したのち、水と石鹸で丁寧に洗浄する。
目に入った場合:まぶたを大きく広げて流水で少なくとも10分間、患部を洗眼する。眼の刺激が続く場合は医師の診察や手当てを受ける。
飲み込んだ場合:意識がある場合は嘔吐させる。自然嘔吐の場合は、嘔吐物が呼吸器に侵入するのを防ぐため、頭を胸より低くし、うつぶせの姿勢にする。
Revision:2025-1211-0228 Symbol安全衛生管理部
 
【注意事項】
◎1ページ目は特定化学物質障害予防規則第38条の3による掲示物のサンプルです。
◎このページ(【注意事項】のページ)の掲示は不要です。
◎当該物質の使用等によって『生ずるおそれのある疾病の種類及びその症状』は、独立行政法人労働者健康安全機構労働安全衛生研究所が公開しているウェブサイト『職場の化学物資管理「ケミサポ」』において「事業者が実施すること」の「4-4. 有害性等の掲示」に掲載されている『「おそれのある疾病の種類」及び「疾病の症状」の記載例』を使用しています。必要に応じて文章を修正してください。
◎『取扱い上の注意事項』は、厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」に掲載されている「GHS対応 モデルSDS(安全データシート)」の「項目7.取扱い及び保管上の注意」のうち「安全取扱注意事項」に書かれている内容を基に記載していますので、あなたの作業場所(研究室、実験室、分析室、検査室、作業室など)における当該物質の使用状況や使用環境等に応じて文章を修正してください。
◎『使用すべき保護具』は、本来、あなたの作業場所(実験室など)における当該物質の使用状況や使用環境等に基づくリスクアセスメントを実施し、適切な保護具を選択するなどした上で、その内容に沿って記載することになっています。本サンプルでは汎用的な掲示物として使用できるように上述の「GHS対応 モデルSDS」の「項目8.ばく露防止及び保護措置」の「保護具」に書かれている内容を基にして記載していますので、作業場所における使用状況等に応じて文章を修正してください。
◎『応急処置』に関する項目の掲示は法令上不要ですが、本様式では特に追加してあります。
◎『応急処置』についても「GHS対応 モデルSDS」の「項目4.応急措置」に書かれている内容を基にして記載していますので、あなたの作業場所(実験室など)における使用状況等に応じて文章を修正してください。

【印刷に関する補足説明】
◎カラー印刷を希望したにも関わらず、モノクロ印刷となる場合は、使用しているブラウザの印刷オプションを確認してください。「背景画像を印刷する」や「背景のグラフィック」などのオプションをオンにするとカラー印刷されます。なお、法令上はモノクロ印刷で差し支えありません。